文庫本1000冊お譲りいただきました。

古本買取ブックス一歩のスタッフｗです。
先日店長が千葉県船橋市のお客様のお宅へ買い取りにいって参りました。
今回は二世帯住宅への改装のための断捨離ということで、1000冊を超える大量買取でした。
お部屋一面の本の並びは圧巻だったとか。

その中からご紹介したいのは「韓非子」（かんぴし）
韓非子は中国戦国時代の法家である韓非が、春秋戦国時代の思想・社会の集大成と分析を描いた著作です。
様々な形態で出版されていますが、今回お譲りいただいたのは岩波文庫出版、金谷治氏訳のもの。
全4冊からなる読み応えのある書籍であります。

すべての民を理想のあるべき姿に押し込め、人間の実際の姿に目をつぶったとする、ある種の理想主義である儒教に対して、韓非の視点は一貫して非常に現実的です。
それゆえ本著は「非情の書」と呼ばれることもあるほどで、時に反感をかう部分もあるかもしれません。
しかしながらぶれることのないその主張には強い説得力を感じます。
人間とは個人的利益によって動き、権力を持てば時にそれらを振りかざす。韓非はそのことに対して不信を隠しません。
だからこそ「法」の定めのもとに国家は運営されていくべきであり、人を動かす機能として「賞罰」を利用するべきだと言っています。
人間とは本来あてにならないものでありますが、それらをいかに動かし、いかに国家を運営をしていくべきかが本著では説かれています。
これらは現代にも通ずる思想なのではないでしょうか。

ブックス一歩では、埼玉県・東京都・千葉県を中心に関東エリアに対応しております。
出張買取は、300冊以上からお伺いいたします。お売りいただく書籍の量やジャンルによっては、日本全国どこへでも出張致しますのでお気軽にお問合せください。
お客様のまたのご利用をスタッフ一同心よりお待ちしております。